So-net無料ブログ作成

「ダイエット・ラヴ」第1話「本当のキモチ」

私は西園寺弥生、30歳。
カレンダーに、
「パート1周年」と書きながら、
思わず顔がほころぶ。
<そっか、もう1年か…>
<あの日もすごいあつかったっけな。>

今でも忘れる事が出来ない去年の夏。
そして、誰にとっても
すごく大事な20代最後の夏。

仕事も決まって、
やっとこれからだなって思ってた。

もう恋なんて
出来るわけないなって思ってた。
でも、好きな人を諦めたくなかった。

彼女がいるって知ってたのにね
…バカみたい。

まあ、でもおかげで
ダイエットも上手くいったし、
よかったかも(笑)

<そう、ちょうど1年前の
あの日から始まったんだよね、
「わたしたち」。>



スポンサード リンク








「パート初出勤日」と書かれた
カレンダーを見て、
思わず顔がほころぶ私。

母の鏡花がやってきて、
「あんた、カレンダーばっか
見てると遅刻しちゃうよ」
「そうだね、行ってきます」

お母さんに笑顔で見送られて、
久しぶりの仕事に
ちょっぴり緊張してた。

あっ、雄介と拓海くんだ。
「おはよ」
「おはよ、姉ちゃん、今日からだっけ」
「うん…あんたたち、
遅刻しちゃうよ、早くいかないと」
「うるさいよ、姉ちゃんに
言われたくないよ」
「うーん、もう…
じゃあ、行ってくるね」

私と雄介の掛け合いを
ただ拓海くんは
笑ってただけだと思ってた。

でも、拓海くん、
ずっと私を見てたんだって…
この時はまだ知らなかっただよね、
拓海くんの「本当のキモチ」。

------------------

そういえば、あの日、
バイトに行く時に、
颯馬の家の前で
立ち止まっちゃったんだよね。

何やってんだろって思いながら、
やっぱり、颯馬の事、
気になってたのかも。

「弥生…」
「…」
<あっ、颯馬…
行かなきゃ、何、やってんの、私>
「ごめんね、行くね」

「ちょっと待てよ」
心の中で「えっ…」って思いながら、
ドキドキ…ドキドキ…
「弥生…だろ」
「…うん」
「すっげぇ、変わったね」
「もうやめてよ」
「まじ、がんばったじゃん」
「そんなことないよ…
バイト遅れちゃうから、行くね」
「…」

すごいドキドキしちゃった。

颯馬とあんなに話したの、
久しぶりだし…

<なに言ってんの、私。>
<でも、あのひとには彼女がいるし、
あくまでも幼なじみなんだから。>

って思ってた私を颯馬は
すっごい嬉しそうに見てたんだって…
颯馬の「本当のキモチ」も
知らなかったんだよね、「わたし」。

ただ元気になった事に満足してて、
仕事を出来る事に満足してて、
やっと普通の人と
同じ生活が出来る事に満足してただけで、
みんなの気持ちなんて
全然分かってなかった…

(第2話へ続く)


スポンサード リンク






<バックナンバー一覧>

●「ダイエット・ラヴ」 あらすじ、登場人物はこちら http://bit.ly/1bPK5fD


スポンサード リンク











nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。

×

この広告は1年以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。